結の相談は10代~50代まで、幅広い子どもの親がいらっしゃいます。
親の年齢は30代~80代までとこちらも同じだけ広いのですが、実は相談では「子育てがなかなか終わらない」という言葉で表現される方が多いです。
学術的な意味の思春期・反抗期
反抗的になったりずっと優しくていい子だったのに突然豹変したとか、よく言いますよね。私たちはそれは思春期じゃないですか?ということをお伝えするのですが、一般的には18歳くらいまでの間のものだといわれています。
ただ、実際には20代、30代、40代になっても思春期に近い、あるいは反抗期と言えるよう態度の方もおられるのです。
反抗期というのはいつ来るかわかりません。50代の子どもであっても反抗期というのもあってもおかしくありません。
思春期の子どもの言動
思春期は心と体が著しく変化して子どもから大人に成長していく時期。本人も整理のつかない不安定な情緒のなかで生活しています。
そうすると、今までいい子だったのに急にすごい暴言を吐いたり、無視されるようになったり、今日どこに行くの?何時に帰ってくる?と聞いても、わからないと反抗心を感じることもあります。
親は戸惑いますよね。
びっくりして何が起こったんだろう?
どうしたの?
何してるの?
というふうにです。
親はどうしたらいいんでしょう。
思春期・反抗期は社会への所属の欲求から生まれてきます。友達、学校、会社など、家族以外の外に視野が向き、仲間や社会から認められたいという気持ちが強まったときの反応です。
例えば、家よりも友達の関係が大切になります。自分を見る評価がすごく気になりはじめ、友達に褒められれば嬉しいし、逆に誰からもリアクションが無ければ途端にがっかり。
家族への反抗は親離れの始まりです。
大好きな親から離れるために親を嫌いになるのです。
好き好きじゃ離れられないから嫌い、うるさい、煩わしいというふうに親を突然嫌うようになります。
身体ができてきた男性であれば壁に穴が開いたり家具をボコボコにしてしまうこともありますし、女性では態度に表れやすいということもあります。(もちろん、一概に言動を捉えることはできません。)
親離れと甘え・心の葛藤
親からしたら一体何やってんのと怒りたくなりますね。あるいは傷つくかも。一生懸命大切に育ててきた子どもなのになんで親を罵倒するのかしらと困惑してもおかしくありません。
そんなふうだと思っていたら、急に僕の好きな焼肉作ってとかベタベタしてきたり…もうわかりません。
こういうとき、まったく反対の価値観が子どものなかで同居しています。
だんだん心のなかで親との距離感を取り始めている証拠です。
親のことを客観的に見られるようになってくる成長もあります。
「うちの親はなんかいつも喧嘩してるけどでも結構仲がいいのかな」とか、「父さんは家に帰ってきたらなんか無口で何も言わないけど疲れてるみたいだな、仕事ってそんなに嫌なものかな」とか、心の成長が著しい時期です。
親に甘えたいという気持ちと、もう面倒なんか見てほしくない、自分はひとりで生きていくんだ!ぐらいの感情の整理を続けている時期ですから、理屈や論理的なものではない部分も多くあります。
重要なのは成長していることを受け止めて、そういうものだとしっかり構えてあげることでしょう。
親離れのためにも、自分のやりたいことや楽しみを見つけて人生を謳歌するのもよいですし、心配なら結で相談(愚痴吐き)をするのもひとつの手段だと思います。